苔アートを楽しもう~100均アイテムで魅せる苔の世界【作り方】

苔テラリウム、苔リウム、苔ボトル。
最近は、苔を使ったテラリウム系が人気です。

こちらのサイトでも苔を使ったテラリウムの作り方や作品をご紹介しています。
主にガラスの容器に入れて楽しむことが多い「苔テラリウム」。

確かに多湿を好む苔にとって口の狭い(または蓋のある)容器の中は生育するのに適しています。
とはいえ、丈夫な苔。

基本を押さえておけばどのような容器であっても育つことができます。

ここでは100均のアイテムを使って自由度の高い苔アートを楽しみたいと思います。

個性的な苔アートを楽しむ前に抑えておきたい3つのこと

どんなに個性的な苔アートを作ってもすぐに枯れてしまうのは悲しいですね。
そこで、個性的な苔アートを作る場合でも、必ずおさえておきたい3つのポイントをご紹介します。

湿度を保てる環境にする

湿度を維持する
口の狭い容器や蓋つきの容器は、高湿度を維持できます。
その分、水やりなどのお世話が少なくて済むという利点がありますが、必ずしもそういった環境でなくてはいけないというワケではありません。

オープンな環境で苔を育てることも全く問題ありません。
ただし、この時に気を付けていただきたいのは、定期的に湿度を与えられる環境を用意するということ。
霧吹きで与えるでも構いません。
苔がしっとりとした緑を保てる環境にしましょう。

気温差ができるだけないようにする

気温差ができるだけないようにする
例えばプラスチックの容器で苔を栽培しようと考えた場合、ガラスや陶器と違い、内部の温度が変動しやすいというデメリットがあります。
多くの苔は寒さ耐性はありますが、熱さと蒸れは苦手です。
湿度は必要でも、蒸れてしまうと腐る原因に。
プラスチックやブリキ缶など、気温により変動しやすい容器を使用する場合には室内の中央に置くなど、気温による変動が起こりにくい環境にしましょう。

適度に光を与える

適度な光を与える
色付きのボトルにすっぽりと収めてしまう場合、光不足により成長しなくなることがあります。
さらに、光不足が続くとそのまま腐ってしまうことも。

色付きのボトルに入れる場合には、口が大きく開いていてある程度光が差し込むような環境を用意するとOKです。

早速作ってみましょう

今回は100均のお店「セリア」の商品で苔アートを楽しんでみたいと思います。

用意したのはこちら↓
セリアで用意した苔アートの道具

セメントで作られています。
商品名は「ミニコンテナ」↓
ミニコンテナ
こちらは卵パックみたいな形状です。

ミニコンテナ
こちらは額のような形( *´艸`)
セリアはおしゃれな雑貨が多く、苔に限らずハンドメイドする方に人気のアイテムが入れ代わり立ち代り入荷されます。
新作も度々出るので、コストを掛けずに手軽に苔アートを作ってみたい方にはおすすめのShopです。

ちなみに土はこちらを使います↓
ハイドロボール
排水性・保水性の両方を兼ね備えているハイドロボール。
しかも衛生的なのでカビにくいという利点もあります。

もちろん、セリアで108円で購入しました。

まずは卵パック型から作ってみます

ハイドロボールを2/3の高さまで入れていきます↓
1

今回使う苔はこちらです↓
使う苔はスナゴケとハイゴケのコラボ
こちらはスナゴケとハイゴケが入り混じった状態の苔。
2月という季節柄、若干茶色っぽくなっていますが、温かくなるとキレイな緑になります。

容器の丸より少し大きめにカットしていきます↓
苔をカットする
大きさは目分量です。
ハサミでチョキチョキしていきます。

2つカットしました↓
2つ苔をカットする

ハイドロボールに霧吹きで水を与えておきます↓
ハイドロボールに水を与える

苔の裏にも水を吹きかけておきます↓
苔の裏面にも水を吹きかける
上から水をかけてもいいですが、先に濡らしておくと定着しやすいと感じています。

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容器の上に置きます↓
苔を容器の上に置く

ピンセットを使って端っこを容器内に収めていく↓
苔をピンセットで容器に収めていく

二つとも同じように埋めたら、汚れをティッシュなどで拭き取ります↓
キレイにふきとる
苔とハイドロボールの間に空間があるようなら、手でぎゅっと押さえてもOKです。

上からもたっぷりと霧吹きで水を与えます↓
霧吹きで苔に水を与える
定着直後から1ヵ月くらいは毎日霧吹きで水を与えます。
ただし、寒い場所に置く場合には、苔の葉が乾燥してきたなと感じた時だけでOKです。

こんな感じになりました↓
苔アート完成
ぷっくりと膨らんだ苔の丘が愛らしいです。

ミニチュアを置いても楽しい↓
苔アートにミニチュアを置く
今回はミニチュアにしましたが、好きなものを乗せて楽しむのもいいかと思います。

もう一つ作ってみます↓
苔アート2
今度はこの「額」のようなミニコンテナで作ってみたいと思います。

空いている空間が多いので工夫が必要ですね↓
ミニコンテナ

まずはハイドロボールを入れていきます↓
ハイドロボールを入れる
上の穴からこぼれないように手で押さえながら入れていきます。
同じく2/3まで入れます。

長方形に苔をカットします↓
長方形に苔をカット
先ほど使用したのと同じ、スナゴケとハイゴケのコラボ苔を使用します。
苔の中でも特に丈夫な苔のペアなので、多少乱雑に扱っても簡単に枯れません(;’∀’)

上の部分に蓋をするように埋めていきます↓
苔を入れていく
ピンセットを使って丁寧に苔を枠に収めていきます。

ハイドロボールと苔の仮根の部分に水を与えます↓
霧吹きで水を与える

今回メインで使うのはタマゴケです↓
タマゴケを苔アートのメインに
そろそろ愛らしい丸い朔をつけてくれるタマゴケ。
こちらをメインで使いたいと思います。

適当な大きさにカットし、仮根部分に水を与えます↓
仮根部分に水を与える

ハイドロボールの隙間に埋め込むようにピンセットを差し込んでいきます↓
ピンセットで埋めていく
仮根の部分ハイドロボールの隙間に埋められるように、ピンセットで丁寧に押し込んでいきます。

形を整えて完成↓
苔アート2完成

ちょっと寂しいのでフェアリーをプラス↓
ミニチュアをプラスする
このミニコンテナを使うと2つの苔の成長を一つの小さな容器で楽しめるメリットがあります。

苔は必ずしもフラットな場所じゃなきゃいけないワケではないので、このように立てて楽しむこともできます。

水やりは霧吹きがメインです

立てて飾る場合、フラットな場所で育てる場合、いずれも霧吹きメインで水やりがオススメです。

腰水でもいいのですが、立てて育てる場合は不向きですし、水に浸からせすぎると腐る原因になる場合も。
霧吹きでシュッシュをメインに育ててみることをおすすめします。

苔アートのまとめ

苔は自由度の高い植物だと思います。
排水性と保水性さえ保てれば、ある程度の環境ならば馴染むことができる強い植物です。

そんな苔を使って、オリジナリティ溢れる魅力的な作品を作ってみませんか?

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【まとめ】苔玉や苔テラリウムの土台、「土」の正しい選び方!

一度育ててみると、その可愛さにハマり色々と手をかけてあげたくなる「」。

そんな時ふと「苔の土ってこれでいいのかな?
と思うことはありませんか?

また、イチから苔テラリウムや苔玉を作ってみよう!と思うなら一度は考える「」。
苔の土台となる土について、分かりやすくまとめてみました。

苔に根は無い、という大原則

苔には根がない

このサイトでは何度か触れていますが、苔には栄養を吸収するための「根」がありません。
そのため、用土となる土に栄養を加えても、少なくとも根から吸収することはありません。

でも、大体の苔の生えている部分には褐色の細い根のようなものがありますよね。
これは「仮根」と呼ばれるもの。

根と言っても、種子植物のそれとは違い、土台から吹き飛ばされないように張り付くという役割を担います。

見ての通り、体に比べて細い仮根は肥料などの強い刺激により、ダメージを受けやすいです。
そのため良かれと思ってあげた液肥により、仮根がダメージを受け、結果苔全体が茶色く変色してしまうこともあります。

苔は体全体で養分と水分を吸収していると言われています。
土台となる土だけを肥沃にする必要はありません。

ではどうしたらいい?苔の土

苔の土をどうするか

最近は苔ブームも手伝って、様々な苔テラリウムや苔玉の入門書が販売されるようになりました。

これらの本を見ていただければわかりますが、それぞれにおすすめの土があり、統一されていません。

ある本では「樹皮培養土」をおすすめしており、他の本では赤玉土と腐葉土と川砂のブレンドがおすすめされています。
ネットで検索しても、黒土だけでOK!というものもあれば、ピートモスと赤玉土のブレンドがベストという意見も。

何が言いたいかというと、苔の土に決まりはないということなんです。

苔の種類にもよりますが、コンクリートの隙間に生える苔(主にギンゴケ)もいます。
岩や木の根元に群生する苔、水の流れる場所に半分身を泳がせて生えているものもあります。

もし、苔を採取して育てようと思うのであれば、その苔が生えている場所と土台をよく観察してみてください。
それがその苔が最も好む環境だと考えられるからです。

苔は土が無くても育つ?

土が無くても苔は育つ

上記でも触れましたが、苔はコンクリートの隙間や樹皮、岩などでもよく自生しているのを見かけます↓
木にコロニーを作る苔

苔はかなりタフな生き物
どんなに過酷な状況でも、自分自身で適応能力を身につけようとします。

水際や、湿った湿地を特に好む苔以外であれば、基本的には「土が無くても育つ」というのが私自身の経験です。

特にギンゴケ、スナゴケ、ハイゴケの3種に至ってはむしろ土の上よりも岩やコンクリートの上を好む傾向があるように感じています。

もちろん、そもそもの育った環境に影響を受ける部分が大きいので、同じギンゴケでも柔らかな土に上にあったものをコンクリートの上に置いて、必ずしも育つかというと、そうは言い切れない部分があります。

人間だって同じことです。
お嬢様育ちで何でも思い通りに生きていた人に、ある日突然スラム街で暮らしてみて、と言われても難しいですよね。

苔もそれと同じだと考えてください。
お嬢様だって、いきなりスラム街は無理でも、少しずつならきっと慣れていきます。
苔も少しずつ環境に慣れさせてあげましょう。

土以外でおすすめな苔の土台、ベスト3!

土以外でも比較的簡単に苔を育てることができる土台をご紹介します。

ハイドロボール

ハイドロボール
出典:http://www.muji.net/store/cmdty/detail/4547315745142

一見すると砂利のようにも見えるのですが、ハイドロボールは粘土質の水成岩を1000℃以上の高温で焼いて作った「発泡煉石」。
中にある気泡は水分や空気を維持し、排水性と保水性を両方兼ね備えた優れもの。

苔テラリウムにする場合、瓶の中に入れた苔は常にカビが生えるリスクがあります。
ハイドロボールは見た目がかわいいだけではなく、土よりも微生物が発生しにくく、清潔であるためカビから苔を守る効果も期待できます。

様々な色や形状があるので、オリジナリティのある苔テラリウムを作れるのも魅力の一つですね。

流木

苔の土台「流木」

流木と苔が織りなすコントラストはまさにアート!
苔を活着させるには、苔をタコ糸や針金で木にくくります。

後は適切に光と水分を与え続けると自然に活着します。
流木もある程度水分を保持しながら、余分な水分は蒸散してくれます。

活着してしまえば、後は自然と苔がむしていくのを楽しむことができます。

苔の土台「炭」

炭はよく除湿剤や消臭剤として使われますね。
炭の表面を拡大してみると、たくさんの細かな穴が開いています。

これにより、匂いや水分を維持することができるんです。
苔この炭の機能が苔を育てるのにぴったり。

苔を炭の表面にのせてもよし、菊炭を掘って埋めてもよし。
コントラストが美しい苔アートの完成です。

【苔と土のまとめ】土よりも水と光が重要です

苔には光が必要

植物と言えば主に「土」を重要視しがちですが、苔に関しては光の量と水の与え方の方が重要かもしれません。

日陰のジメジメとした場所にあるイメージの苔ですが、全ての種がそうだとは言えません。
そして、多くの苔が適度な日差しを必要とします。

昼間は1000ルクス程度がベスト

種類により違いがあるので一概には言えませんが、基本的には1000ルクス程度の光量を日中は必要とします。
1000ルクスとは、大体40wの電球直下1mほどで感じる光です。

曇りの日なら窓際から1m離れた場所辺りが大体1,000ルクスです。
晴れの日ならレースのカーテンを引いて、約1m離れた場所。

窓の向き、壁の色などにも左右されますので概ねこの程度だと思ってください。

日差しを浴びすぎると、多くの苔の葉は白っぽく変色したり、縮れて見えたりします。
また、ツヤがなくなりややパサついた印象になる場合も。

このような場合にはもう少し室内の中央に置いてあげましょう。

また、水分を与える場合も、普段は霧吹きで十分。
鉢植えならたまに下から水が出るくらいまでたっぷりかけてあげると、カビ防止になります。

ただ、与えすぎは腐る原因になります。
何日も腰水を続けたり、加湿器の前に置いておくなどはダメージの原因になりますので注意しましょう。

お気に入りの苔を見つけたら、後は「自分色に染める」のも、また苔の楽しさ。
上記を参考にぜひオリジナリティー溢れる苔作品を作ってみてくださいね♡

冬の苔の育て方~茶色く干からびた苔を復活させる方法とは?

冬―。
1年草の植物であれば、枯れてしまう季節。
多年草でも多くの種類は葉を落とし、茎を枯らし、地中の中でじっと春を待つ季節です。

では苔はどうなのでしょう。
小さくて、軟弱そうにも見える苔ですが実は冬の寒さには意外なほど強いという側面があります。

とはいえ、いくら寒さに強い苔でも場合によってはうまく冬越しできないことも・・・。
ここでは冬の時期にどのように苔を育てるか、またいったん茶色になってしまった苔を復活させる方法についてまとめていきます。

庭の苔・・・雪が降ったらどうなるか?

雪の下のスナゴケ
上記したように苔は寒さに耐性のあるものが多いです。
よって雪が降るような時期でも、実は雪の下で枯れずにじっと耐えています。

画像は雪の中から顔を出したスナゴケです。
寒さから身を守るために葉を閉じて茶色っぽくなっています。

苔の大半は寒い時期になると、繁殖能や生育速度を落とし、休眠状態で春を待ちます。
水分もほとんど必要としません。

このことから分かるようように、冬は苔は放置でOK!
お庭の苔は霜柱などで土から剥がれてしまうこともありますが、これもそのままでOK。

凍って剥がれた苔は、時期がくれば無性芽や胞子によってまた繁殖を再開します。
集合しすぎたコロニーにとっては、このように部分的に剥がれた方がより繁殖を活発化させることもあるのです。
(※マット形成途中の場合については後述します)

苔は自然に寄り添った植物。
苔の方が上手に自然を利用していると言っても過言ではありません。

冬の時期に苔を枯らしてしまう原因は寒さではなく、この休眠状態にあれやこれやと手をかけすぎてしまうことかもしれません。

そんな苔にも苦手はある

雪の下のスギゴケ
凍ろうが、雪に埋もれようが生き抜く力を持つ苔。
しかし、そんな苔にも苦手なものがあります。

それが「寒風」です。
冬の乾いた風は苔にとって苦手なものの一つ。

湿気を含まない乾いた空気は苔の水分を奪い去ります。
結果、苔は葉を閉じて茶色く乾燥したような状態になる場合も。

決して死んでしまったワケではないですし、春には再び苔の緑を復活させることができる場合がほとんどです。
ただし、過剰に寒風を当ててしまうと、苔自体が弱ってしまうことも。

もし、お庭の苔などで茶色くなる期間をできるだけ短くしたい、と思うのであれば、直接寒風が当たらないように何かで覆ってあげるといいです。

苔寺などでは、たくさんの松葉で苔を覆ってしまいます(=敷き松葉)。
こうして冬越しをさせることで、寒風のダメージが少ない状態でしっかりエネルギーを溜め込み、春(主に5月頃)には活発に胞子が散布されます。

普通のお庭であれば、これほどの松葉を用意するのは大変ですし、春になって今度は松葉を処分するのも大変だったりします。
お庭の苔を保護するのであれば、寒冷紗と呼ばれるシート状のものが便利です。
5m、1,000円くらいでホームセンターに売っています。

マット状の苔希望なら霜にも注意が必要

雪から顔を出したスナゴケ
マット形成途中の苔が霜柱で持ち上がって剥がれてしまうことがあります。

密生した状態であれば少しくらい苔の剥がれがあった方が、温かい時期にマット形成が加速することもありますが、そこはやはり苔。
種子植物のような春の芽吹きの勢いはありません。

大きなマットであれば数年かけて作られるものなので、せっかく年月をかけて作った苔が剥がれてしまうのは避けたいですよね。

霜柱で持ち上がった苔が飛んでいく可能性があれば、あらかじめ寒冷紗を掛けておきます。
風がそんなに吹きすさぶような場所でなければ、日が差して霜柱が溶けた後に、優しく土に押し戻しておきましょう。

細かい鹿沼土を目土入れするのも効果的です。

で、茶色になった苔はどう管理したらいいか

茶色になった苔の育て方
上記にも書いたのですが、茶色く変色しカサカサに枯れたように見える苔でも死んでしまったワケではありません。
確かに苔も枯れてしまうこともありますので、100%枯れてないとは言い切れませんが、冬の寒さが原因で茶色くなった苔の多くは休眠状態になっただけです。

苔庭で雪が上に被さった場合にはそのまま春を待ちましょう。
雪が無く、寒風は吹きすさぶような場合なら、寒冷紗を掛けます。
盆栽の下草としての苔やテラリウムの苔であれば、直接寒風が当たらない場所に置くか、室内(寒い場所でもOK)に入れてあげましょう。

寒い時期であれば水やりは必要ありません。
ただし、温かい室内に置くのであれば葉の縮れが出てきたタイミングで霧吹きで水を与えます。

経験上、寒い時期に腰水で水を与えると苔の元気を奪ってしまうことがあります。
よほど室内の乾燥が気にならない限りは、冬は霧吹きで与えるだけでOKです。

冬の苔の育て方・まとめ

木の枝にコロニーを形成したスナゴケ
雪の時期になっても、木の枝に着生した元気いっぱいの苔をよく目にします。
上の画像はつつじの枝に着生したスナゴケです。

丸くコロニーを作ってまるで冬毛になった動物のように見えます( *´艸`)
何度も繰り返しますが、苔はとにかく強い植物です。

枯れた!と思ってもあきらめずに春まで待ちましょう。
例え、その個体が枯れても苔は一部の細胞が生きていれば無性芽でも増えます。
いわゆるクローンのようなものですね。

そんな強い生き様を目の当たりにできるのも冬~春にかけての苔の楽しみ方かもしれません♡

苔の育て方を知りたい時に手に取るべきおすすめの本4選!

苔を楽しむ方が増えてきていますね。
育ててみて、身近にある苔がこんなに不思議で面白いものだったなんて!と感動された方も少なくないと思います。

苔は本当に不思議で面白くて、奥が深い―。
適切な環境さえ用意してあげられればほとんど手をかけなくても自力で空気中の水分や栄養素を吸いとり、生きていくだけの力を持つ苔。
その反面、普通の種子植物が好む直射日光や肥料などを嫌い、時には腐ってしまうこともあります。

一体どう育てたら正解なの・・・?
そんな風にお悩みになったらぜひ手に取って頂きたい本があります。

いずれも型苦しいものではなく、リラックスして楽しめるものばかりです。
苔ブームに乗って、数々の苔本が販売されていますが、その中でも特に私がイチオシと感じている本をご紹介したいと思います。

マニュアルが欲しいけど、どれを選んだらいいのか分からないという方の参考になりましたら幸いです。

苔の種類を知りたいならコレ

苔ボトル
「苔ボトル」育てる 楽しむ 癒しのコケ図鑑
写真/佐々木浩之 文/戸津健治
電波実験社
2015年8月1日初版発行
定価:1,500円+税

こちらは苔の種類を色々知りたい、自分で道端の苔の種類を見分けたいという方におすすめの一冊です。

第3章で紹介する「日本に自生する苔図鑑」では詳細で大きな写真付きで37種類の苔を紹介しています。
説明文は端的で短いものですが、写真が苔の特徴をよく捉えているため、苔の見分けには役立ちます。

苔ボトル

また、「苔ボトル」というタイトルにあるように、苔テラリウムについてもご紹介しています。

いずれもとてもシンプルなものですが、土の選び方、ボトルに入れる順番などが詳しく手順写真付きで紹介されているため、これから苔テラリウムに挑戦してみたいという入門書になってくれると思います。

ただ、気になる点としては若干の誤字があります。
外山忍苔を「富山忍苔」と書いていたり・・・。

”コケにとってベストな環境は「渓流域」”と苔の種類を丸無視した見出しなどもう~ん・・・。

苔好きさん、トヤマシノブゴケ好きさん、または外山博士の努力を知る方にとっては、「え、この人って本当に苔に詳しいの?」と疑いたくなる部分も少なからずあります。

外山博士って誰?外山忍苔とどんな関係?と思った方はこちら

ですが、写真に関しては本当に素晴らしいです。
テラリウムの作り方もほぼ間違いないと思います。
苔テラリウムの作り方

ただ、メンテナンス部分については巻頭にまとめて書いてあるだけなので、苔の種類別で育て方を知りたいという方にはおすすめしません。

すすめているのか、そうじゃないのか分からない文章になってしまいました、すみません。
でも、写真は本当にいいですよ。

苔図鑑としても優秀です!

苔の生態をもっと詳しく知りたい!ならコレ

コケの不思議
コケのふしぎ
著者:樋口正信
サイエンス・アイ新書
2013年6月25日 初版第1刷発行
定価:1,188円

国立科学博物館の植物研究部・陸上植物研究グループで植物系統分類学(コケ植物)の分野で活躍されている博士の著書。
とにかく苔の生態についてこれでもか!というくらいわかりやすく説明してくれています。

苔、という大きなひとくくりではなく苔の種類を明記した上でその特徴を記載しているため、種類ごとの生態系を完璧といかないまでも理解することができます。

どうやって苔は増えるのか?
どうやって栄養を取り込み、繁殖を続けるのか。
苔が死ぬってどういうことなのか。
コケのふしぎ

苔を科学的に理解したい方にはぴったりの一冊です。
藻と苔が分別できないとお悩みなら、一度手にしてみるといいかもしれません。

苔+他の植物で楽しみたいのならコレ

苔のある生活
苔のある生活
監修者:大島恵・木村日出資
日東書院
2013年3月20日初版第1刷発行
定価:1,620円 

盆栽屋さんが書いた本だけに、盆栽テイストが強い趣向ですが、他の植物との寄せ植えで苔を楽しみたい方におすすめ。
盆栽といっても、苔盆なので苔に脇役感がありません。
器もシックで趣があるけれど、決して「古い」「骨董」などの雰囲気ではなく、世代を問わずおしゃれ感を感じることができると思います。
苔のある生活

本書で紹介されている「苔テラリウム」は水槽を利用した大がかりなもの。
ここまでしなくても苔テラリウムは十分楽しむことができるので、「こういうのもあるんだな」と思っていただけるといいかと思います。

テラリウムにフィギュアを置きたいのならコレ

小さな緑の世界 テラリウムをつくろう
小さな緑の世界 テラリウムをつくろう
著者:ミシェル・インシアラーノ・ケイティ・マスロウ
草思社
2015年2月26日第1刷 発行
定価:2,300円+税

苔テラリウムにフィギュアを上手に配置してもっと面白くて独創的な世界観を作り上げたい―。
そんな風に考える方にぜひ手にとって頂きたい一冊。

ニューヨークのブルックリンで「トゥイッグ・テラリウム」という苔テラリウム専門の会社を経営する二人が出版したもの。
思わずうっとりしてしまったり、ぷっと吹き出しそうになったりと、そこにはもう別の世界が存在しているように感じます。

紹介しているデザインは斬新というよりはスタンダードなものかもしれませんが、そこから先の独創的な世界観はあなた次第というのが伝わります。

私はこの本が大好きです。
苔テラリウムを作りたくなると必ずこの本を開きます。

小さな緑の世界 テラリウムをつくろう

この本にある世界観をそのまま真似するのではなく、ここからヒントを得て、全然違うものを作るのが楽しいのです。

ちなみにここで使われている多くのフィギュアはドイツの老舗フィギュアメーカー「プライザー」のもの。
高品質で、ユーモアがあり私も愛用しています。

苔本のまとめ

いかがでしたでしょうか。
参考になる一冊がありましたら幸いです。

苔は身近で丈夫で育てやすい植物です。
なのに突如、とてもデリケートな一面をみせることもあります。

小さな物言わぬエイリアン。
私は苔をそんな風に考えたりもします。

そんなかわいくて不思議な苔との関係をさらに深めてくれる一冊が見つかることを願っています。

苔テラリウムにカビが!カビさせない育て方と生えた時の対処方法!

大切に育てていた苔テラリウム。
美しく生き生きとしたその緑が特徴なのに、気が付いたらカビが・・・!

そうなんです。
苔テラリウムを育てることで多くの方が直面する問題、それが「カビ」です。

苔テラリウム=カビが好む環境です

苔テラリウム

実は苔テラリウムが育つ環境はカビが好む環境でもあります。
口の狭い瓶に入れるからこそ、多湿な環境が維持できるのですが、同時に空気の動きが少ない多湿環境はカビも大好きです。

一体どうしたらいいのでしょうか。
ここではその対策を詳しくまとめていきたいと思います。

苔をボトルに入れる前に気をつけたいこと

苔が茶色く変色したら取り除く

苔も弱ってくると茶色く変色したり、白っぽくなったりなどの変化があります。
このような場所には比較的カビが生えやすいもの。

苔を採取にボトルに入れる時にはこのような「弱った部分」を先にカットしてしまうことが重要です。

ボトルに入れる苔は鮮やかな緑で生き生きとしている部分だけに絞ります。

土や木は購入した方が無難

苔テラリウムの土を用意する

苔を設置する際に、土や木などを同時にボトルに入れることになると思います。
この際の土はなるべくなら購入したものを使います。

自然のものを採取した場合、虫の死骸や土の中にあるカビ菌も同時にボトルに入れることになります。
結果、テラリウムにカビが生えやすくなってしまう可能性があるのです。

どうしても自然のものを使いたい場合には、目に見える虫やその死骸、枯葉などを丁寧に取り除き、その後しっかりと日光消毒すると比較的カビが生えにくくなります。

また腐木上の苔を採取した場合、なるべく腐木を取り除くとカビが生えにくくなります。

炭・くん炭を土に入れる

炭

炭には調湿作用があります。
必要以上に高湿度になった場合にも炭がその湿度を調整してくれます。
結果、カビ対策にもなります。

ボトルのサイズにもよりますが、手のひらサイズであれば小さじ1杯程度の炭、またはくん炭を入れておきましょう。

日常的に注意する点

苔テラリウム
手がかからないと言われている苔テラリウム。
ただし、こまめに観察し、変化には敏感に気づいてあげる必要があります。

ここではカビを生えさせない普段のお手入れ方法をまとめます。

水やり後は半日以上蓋をしない

水やり後は蓋をしない

ほとんどお手入れ要らずの苔テラリウムですが苔の表面が乾いてきた際に、霧吹きなどで水をあげます。
この直後はすぐに蓋をせずに、余分な水分は蒸発させてしまうために半日ほど蓋をせずにおいておきましょう。

ボトルが湿気で曇っている時にも蓋は開けておく

容器が曇ったら蓋を開けておく

ボトルが湿気で曇ってしまうこともあります。
この場合、ボトル内の水分が多いということ。
または温度が高く、蒸れてしまっている可能性があります。

このような状況になったら蓋を開けて涼しいところに置きます。

曇りが取れて再び蓋をして大丈夫になればOKです。

水やりの時に息を吹きかけてあげます

口の狭いボトルは空気が滞りがち。
これを改善するために、水やりのタイミングで息を吹きかけてあげましょう。

空気も動きますし、二酸化炭素の供給にも繋がります。

ヒバの精油を希釈して水やりに

カビ対策としてヒバの精油を5,000~10,000倍に希釈して水やりの際に使います。
こうすることで、日常的にカビ対策ができます。

すでに生えてしまったカビ対策

苔テラリウムにカビが生えてしまったら

丁寧に管理していても、ちょっと見ないうちに苔が生えてしまうということもあります。
そんな場合の対策をまとめました。

酢または木酢液を1000倍ほどに薄めて、カビ表面を拭い取ります。
その後、園芸用の消毒液を噴霧します。
消毒液は「ベンレート」か「トップジンM」「ダコニール1000」などがおすすめです。

大体1000倍程度に希釈して使います。

何をしても再発するカビには

何度も生える苔対策

何度消毒液を掛けてもしばらくするとカビが再発してしまう場合には、一度苔と土を全てボトルから出してしまいます。
ボトル自体は熱湯消毒し、仮根が付いてない部分の土は新しいものと交換します。

さらに苔は日陰の風通しの良い場所においてしばらく管理します。

その後、苔の生育が安定したところで再びボトルに戻すとカビが生えにくくなります。

カビは苔テラリウムの宿命かもしれません

カビは苔テラリウムの宿命

湿潤環境と空気の動かなさ。
この環境で苔を育てる苔テラリウムはカビの発生と常に隣り合わせです。

また、テラリウムを作りたての時には苔も土もまだ安定せずにカビが生えやすい時期となります。

苔テラリウムを購入して、または作って3ヶ月はカビは生えやすい時期との心づもりが大切です。
苔にカビが生えたからといって、苔は簡単には枯れません。

カビが生えたからといってその苔テラリウムがダメになったのではないのです。

カビに負けない丈夫な苔を作り育てる。
もしかしたらそれも苔テラリウムを育てる上での楽しみのひとつかもしれません。