日本は有数の苔寺保有国だと言えます。
最も多いのは京都ですが、それ以外にも日本には数多くの苔寺が点在します。
今日はそんな苔寺をご紹介しながら、その魅力に迫ってみたいと思います。
世界中から観光客が押し寄せる苔寺「京都・西芳寺」
日本で最も有名な「苔寺」と言える場所がここ。
それが京都市西京区松尾にある苔寺「西芳寺(さいほうじ)」です。
ここは世界遺産にも登録されている寺であり、飛鳥時代に第31代用明天皇の第二子として生まれた「聖徳太子」の別荘だといわれています。
その後、聖徳太子が「阿弥陀如来像」を作って祀り、別荘から寺院へと改められたそうです。
となると、この寺院はなんと1,500年近い歴史を持つ寺ということになりますね。
なぜ西芳寺は苔がたくさんなの?
出典:http://jp-isan.com/saihoji.html
ではなぜ西芳寺にはこんなにも苔が生えているのでしょうか?
実は西芳寺はその立地から過去に何度も洪水の被害にあっていると言われています。
幾多の洪水、戦時中の荒廃などにより自然に苔が広がったと考えられています。
スティーブジョブズもお忍びで通ったそう
出典:http://ganref.jp/m/dolphinx/portfolios/photo_detail/c9cb12ba29c9651fa3a459dc2550aed8
アップル社の共同設立者の一人であるスティーブジョブズ氏。
彼は親日家としても有名ですね。
何度もお忍びで日本に来ていたとされるジョブズ氏。
お気に入りのお寿司屋さんなどが話題となり、ご存知の方も多いかも知れません。
そんな親日家のジョブズ氏が何度も足を運んだとされるのが「西芳寺」です。
出典:http://blogs.yahoo.co.jp/tokunaga7648/17284453.html
苔の美しい「西芳寺」をジョブズ氏も癒しの場として愛してくれたのかもしれません。
西芳寺には120種類の苔が自生していると言われています。
日本を代表する苔寺。
苔を愛する方ならぜひ一度は足を運んでみたい場所ですよね。
まだある!密かに人気の「隠れ苔寺」とは?
苔大国ニッポン。
ここにはまだまだ美しく魅力的な苔寺がたくさんあります。
上記は福井県勝山市にある「白山平泉寺(はくさんへいせんじ)」。
白山はおいしい水が湧く場所としても有名です。
このおいしい水をもたらす白山は古くから信仰の対象としてあがめられてきました。
出典:http://heisenji.jp/
養老元年、人が足を踏み入れることを許さなかった白山に、はじめて登拝(とはい)したのが僧・泰澄であり、この僧により白山平泉寺は開かれたと言われています。
この泰澄は「白山に来たれ」というお告げを受けて、登拝。
その後はその力をさらに高め、元正天皇の病を祈祷で治したり、大流行した天然痘を鎮めるなどの功績を残した残したといいます。
一度は世から忘れらされた過去があります
白山平泉寺は最盛期の戦国時代には日本でも最大規模の宗教都市として繁栄していました。
しかし天正2年(1574)に一向一揆により全山焼失しています。
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その後は誰も足を踏み入れることなく静かに時を重ね、平成に入ってから発掘調査を開始。
長きに渡り眠っていた石畳や石垣、僧侶の住居跡などが発見されたそうです。
出典:http://heisenji.jp/
こうして今再び、時の流れを感じさせる苔とともに私達の眼前にその姿を見せてくれたというわけです。
美しい参道は「日本の道100選」にも選ばれています。
関東圏なら鎌倉「妙法寺」が苔寺として人気
日本で最も苔寺が多いのは京都です。
三千院、曼殊院、銀閣寺、高台寺圓徳院、東福寺、竜安寺、妙心寺、大徳寺、そして西芳寺と苔寺が目白押し。
でも、実は関東圏でも有名な苔寺が存在します。
それが鎌倉にある「妙法寺(みょうほうじ)」です。
見どころは美しく苔むした階段
出典:http://walttraveler.com/travel/domestic/post-4473/
残念ながら保護のためにこの上を歩くことはできませんが、横の参道を通ることはできます。
美しい苔の階段は一見の価値ありです。
手軽に苔寺の美しさを楽しみたいと思う方はぜひ足を運んでみてください。
苔寺のまとめ
最も苔が美しくなるの梅雨時期だと言われています。
雨でお出かけ先に迷う時、ぜひ苔寺を候補に入れてみてはいかがでしょうか?
しっとりと濡れて輝く「生き生きとした苔」に出会えること間違いなしです。
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