その名の通りまるで「ネズミのシッポ」に見える苔、ネズミノオゴケ。
個人的にはちょっと青虫にも似てるかな?って思ったりします(笑)
雨などの水滴が伝う岩上などに好んで生殖し、水分をたくさん含むとやや透明感を帯びて美しく輝きます。
葉先が揃わず、それぞれ好き勝手な方向を向いている様は本当にいたずらっこのねずみの尻尾を思わせます。
そんな魅力的な苔「ネズミのオゴケ」について詳しくまとめていきます。
ネズミノオゴケを学術的に説明すると
アオギヌゴケ科ネズミノオゴケ属ネズミノオゴケ。
アオギヌゴケ科には他にヒツジゴケなどもあり、茎は横に這うように伸び、そこに不規則に分枝して細く長い葉をつけるのが特徴です。
分布する場所
日本全土に分布。
世界的には東アジアからロシア、ヨーロッパ、北アメリカ(アラスカでも!)で自然繁殖を確認することができています。
生育環境
出典:http://had0.big.ous.ac.jp/
割と広く分布する苔ではありますが、生育環境はけっこう決まっています。
都会などアスファルトの多い場所ではあまり見かけません。
人里に近い岩垣、石灰質の岸壁など。
日陰~半日蔭を好み、直射日光を嫌います。
高湿度の環境で良く育ちます。
採取方法
出典:http://www.rva.jp/plants/koke/nezumi_goke.htm
採取場所は平坦な土壌ではなく、岩肌や崖など水の伝うような場所を探します。
気に入った場所があれば、その場所にマット状に広がっていきます。
壁などでは下向きに成長をするため、上の方からこそぎ取るように採取するとキレイにマット状のまま剥がすことができます。
横に茎が張っているので、上に持ち上げてしまうと茎から葉がちぎれてしまいます。
剥がしヘラやスクレイパーのようなものを使って、仮根から剥がしとるように採取すると苔へのダメージが少ないです。
栽培方法
出来れば土壌の上にフラットに並べるよりも、傾斜のある場所にケト土などを敷いてそこに貼りつけると自生に近い形で生育させることができます。
図鑑によっては日向を好むとするものもありますが、個人的には山間の奥など日陰地でマット形成をしているのをよく見かけるため、育てるにはあまり日の当たらない環境の方がよいのではないかと思っています。
保水性のよい土壌、または石灰質の岩で、傾斜のある場所を好んで自生しています。
なるべく採取環境に近い場所を用意するとマット形成も順調に生育します。
育て方・増やし方
高湿気な環境を好むため、テラリウムであれば口の狭い容器や蓋つきがおすすめです。
庭植えの場合には木の下など日が直接当たらない場所に貼り苔をする方法がおすすめです。
ただし、群生すると動物の毛・・・というかガチャピン・ムックの「ムック」っぽく見えます。
庭植えの場合には部分的にネズミノオゴケを生育する方が全体に使うよりも映えると思います。
増やす場合、ネズミノオゴケに適した環境であれば比較的早いスピードでマット形成していきます。
管理人が偏見と独断で選ぶ、ネズミノオゴケの最もおすすめの利用法は
出典:http://livedoor.blogimg.jp/kokedamaya/imgs/5/1/5145110f.jpg
苔玉か苔テラリウムがかわいいです( *´艸`)
特に苔玉は数年経って馴染んでくる頃にとても鮮やかな緑を見せてくれるようになります。
ネズミノオゴケは葉の長さが2~4㎝ほど。
ちょうど苔の表面を葉が下向きに垂れ下がり、動物のお尻のような雰囲気になります。
苔テラリウムに使う場合は、アクセント使用がおすすめ。
個性が強い苔なので、全体に使用してしまうとインパクトが強すぎて他の苔の影が薄くなってしまいます。
バランスを考えて上手に配置するとキレイに見せることができます。
苔テラリウムの場合にも石の上などにテグス等で固定すると雰囲気があります。
時期になると、赤い茎を伸ばして朔を付けるネズミノオゴケ。
その姿もとても美しいです。
ぜひその姿を楽しんでみてください。
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